たぶん俺は遊んでいる部類だと思う。
遊んでるって言っても、風俗とかじゃなくて、
素人の子と。
遊び人。プレーボーイ。
なんか聞こえ悪いっすよね。
あの手この手でくどき落として、
やるだけやって
面倒になったらすぐフェードアウト。
ま、その通りだった時期もあるけど。

うざい女は嫌だった。
すぐぶら下がろうとする子。
ずうずうしくて、ずにのる子。
男と女が遊ぶと、だいたい男が悪者になるけれど、
女のああいう態度はどうなんすかね。
子供すぎるっていうか。
ルール無視っていうか。
いきなり無力な弱い女になったり。
ずるい女、結構います。

ずるくてうざい女。
もう、勘弁してくれ～！
で、そうじゃない子を探した。
ずるくてうざくないのは、歳上の女（ひと）だった。
自立してて、大人で。
寄りかからないで、
寄り添ってくる。
その距離間が、すっげーいい感じ。
２５からこっち、俺、歳上の女（ひと）ばかりです。

今まで付き合ったひとは５人。
そのうち本気だったのは最初と最後のひと。
両方とも同じような理由で、俺がふられた。
最後の人は、実は去年の今頃です。

「いきあたりばったりは嫌。」

言われたときの声も、
その時の頬を刺す空気の冷たさも
俺はまだはっきり覚えてます。
あっといいまの１年間。
早いっすね、ほんと。
月日のたつのがあんまりにも早いから、
思い出に、なんてまだ無理。
だいぶましにはなったけど、
心の奥には辛さが残っている。
で、その辛さはずっと続くような、そんな感じ。

残りの３人のうち２人はセックスから入ったひと。
寄りかかられてぶら下がれて、
重くてうざくて、速攻別れた。
この二人は俺がふった。

残りの一人は、アメリカで付き合った人。
アメリカ国籍の日本人。
家族で夜逃げ同然でアメリカに来たらしい。
小学校２年の時。
アメリカ国籍だから言えばアメリカ人。
でもよっぽど日本人だった。
化粧は濃かったけど（笑）。
俺が帰国することに決めたとき。
俺の決断を応援してくれた。
最後にもらったネックレス。
まだ持っています。

最後に女にふられた後、
俺は何をしているかといえば、
男とセックスし始めている。

一人になった身軽さ、
何をしても後ろめたさがない。
自由！
でも、
理解されない辛さ。
認められない不安。
孤独。

俺は、男としてダメなのかもしれない。
崩れそうな自信が、かろうじて立っている。

俺がジム男と会ったのは、そんな時だった。